カラーやパーマで傷むのはなんとなくわかるけど髪って結局なんで傷むの?
最近傷んできたけど今美容室に気軽に行けないからどうケアすれば良いの?
このような疑問に答えていきます。
✔︎本記事の内容
・そもそも髪が傷んでるってどういう状態?
・髪が傷む4つの原因
・髪のホームケア方法
✔︎本記事の信頼性
この記事を書いている僕は、
✂︎美容業界歴9年ほど
✂︎ヘアケアマイスターミドル取得
ヘアケアマイスターはヘアケア知識が豊富でお客様の毛髪診断が正しくできそれに対する処置・アドバイスが正しくできる資格。
まず結論から言うと、髪が傷む4つの原因は以下になります。
原因①:ヘアカラー・パーマによるダメージ
原因②:紫外線によるダメージ
原因③:熱によるダメージ
原因④:物理的なダメージ
本記事でこれらの髪が傷む4つの原因を知ることで有効なホームケアの方法もわかります。
是非最後までじっくりと読んで実践してみてください!
そもそも髪が傷んでるってどういう状態?
結論は、
キューティクルがはがれ落ちて髪内部の栄養が流れ出てしまっている状態のこと。
髪の傷みは髪表面のキューティクルの損傷から始まります。
キューティクルは髪内部の栄養を流れ出ないようにするためのフタや盾の役割です。
なのでキューティクルが剥がれないようにすることが重要です。
続いて髪内部ですが、
髪は主にタンパク質でできています。
髪の栄養部分もタンパク質なので流れ出てしまうことで髪の傷みは進行します。
まず髪の構造を簡単に説明すると髪は3層構造になっていて、
外側からキューティクル、コルテックス、メデュラとのり巻きのような形をしています。
これらもほぼタンパク質で構成されています。
以下の記事に髪の構造を詳しく書いています!
髪内部のコルテックスが髪の「しなやかさ」や「弾力」を作り出していて髪内部の栄養部分です。
コルテックス内部の栄養が流れ出ると以下のことが起こります。
✔︎コルテックス内部が流れ出ると起きること
・しなやかさと弾力がなくなる
・ツヤやハリ感がなくなる
・パーマがかかりにくくなる
・カラーの色落ちが早くなる
なので髪内部のコルテックス部分は流れ出ると傷むだけでなく、
パーマやカラーにも大きく影響します。
髪を傷ませないためにも今後も美容室でパーマやカラーをするためにも
髪の表面のケアと髪内部のケアの両方が大事になっていきます。
髪が傷む4つの原因
原因①:ヘアカラー・パーマによるダメージ
ヘアカラーやパーマによるダメージはケミカル(化学的)なダメージです。
アルカリ剤や還元剤という薬剤の成分によってキューティクルがはがれ髪内部の
栄養が流れ出てしまいます。
⚫︎ヘアカラー
肌が弱酸性が良いように髪も弱酸性が一番良い状態です。
カラーは主にアルカリ剤という薬剤で髪がアルカリに傾きます。
アルカリに傾けると髪表面のキューティクルがひらいてカラーの色が入り、
染料どうしが手をつないで発色します。
しかし、髪がアルカリに傾くと弱酸性の一番良い状態から外れるため
そのままだと傷んでしまいます。
なので美容室では髪にアルカリが残らないようにカラー後に
弱酸性シャンプーやカラー用の後処理剤で中和して髪を弱酸性に戻すことをしています。
カラーは基本的に明るくなればなるほどアルカリ剤の量も多いので髪への
負担は大きくなるのですが、特にブリーチは1番アルカリが強いので注意が必要です。
✔︎明るいカラー後の注意点
・次のカラーの間隔をあける
・根元の新しく生えた部分だけ塗る
・色味を入れるだけにする
などの工夫をすることでダメージを最小限にしていくことができます。
なるべく傷ませないような行程で日々仕事をしています。
明るくすることで様々な色味を楽しめるのがカラーの魅力でもありますので、美容師としてはカラーを楽しんでいただきたいです。
⚫︎パーマ
パーマもアルカリ剤が入っているのでキューティクルをひらきます。
また還元剤というツンとするニオイの薬剤で髪の中の結合を切って
ロッドの形をつけて再結合するのですが、
この結合を切るという作業が髪の中の栄養成分を流れやすくしてしまいます。
一度切られた結合をきちんと戻さなければ保湿性や髪全体の強度も下がり、
ダメージにつながっていきます。
もちろん美容室では一度切った結合を再結合しているから
切れたまま放置することはありません。
パーマ後も後処理剤やトリートメントで髪を弱酸性に戻しています。
カラーにもパーマにも言えることですが美容室での施術が終わってから
次に美容室に来るまでは少なくても1ヶ月はあるかと思いますので
その間のお家での毎日のケアががとても重要になります。
原因②:紫外線によるダメージ
肌が紫外線を浴び続けて日焼けでやけどの状態になるように
髪もやけどのような状態になります。
紫外線を浴び続けると、やけどのような乾燥した状態に加え、
キューティクルが損傷してはがれやすくなります。
また髪の色は髪の中のメラニン色素という色素の量と種類で決まるのですが
このメラニン色素も紫外線の影響を受けて少しずつ髪が光沢を失ったり、
変色していってしまいます。
✔︎紫外線が強い時期
・4〜9月
→UVA、UVBともに強く、特に6・7月はUVBは冬の4倍以上
✔︎紫外線が強い時間
・9〜15時ごろまで
→9時ごろ増え始め、正午でもっとも強く、15時ごろまで続く
✔︎紫外線と天気の関係
・くもりの日は晴れた日の6割
・雨の日は晴れた日の2割
→くもりの日でも外出時は対策が必要
✔︎紫外線を防ぐポイント
・真昼の外出は控える
・日傘を差す、帽子をかぶる
・日焼け止めクリーム、ファンデーション、ヘアオイルなど
原因③:熱によるダメージ
髪は主にタンパク質でできている話をしましたがアイロンなどの高い熱で
髪のタンパク質が固くなるという現象が起きます。
これをタンパク変性といい、
例えるなら生卵をフライパンで焼くとタンパク変性で固くなり
目玉焼きになってしまうという感じです。
また、髪は熱にもろい性質があります。
以下はアイロンの温度に髪がどれくらい耐えられるか示したものです。
✔︎アイロンの温度と熱の作用
・110℃では10分間でもろくなる
・180℃では10秒間でもろくなる
ダメージ毛の場合は150~160℃以下でなるべく早くアイロンすることをオススメします。
原因④:物理的なダメージ
シャンプー、ブラッシング、カットなどの物理的なダメージもあります。
過度なシャンプーやブラッシングで摩擦がおき、キューティクルがはがれて
ダメージにつながります。
またカットした髪断面はキューティクルもが少なくなり、
髪内部の栄養素が流れやすくなっているので毛先のパサつきなどが起こりやすいです。
美容室でのカット後は洗い流さないトリートメントなどで栄養補給と表面をコーティングしてから乾かしています。
✔︎ダメージのプロセス
・物理的、化学的ダメージでキューティクルがはがれ内部の栄養が流出
→ダメージは外部から内部に進行する
✔︎ケアのプロセス
・内部に栄養を補給して表面のキューティクルをコーティングして保護
→ケアは内部から外部の順で整える
髪のホームケア方法
髪が傷むのはどういうことかとその主な原因がわかっていただけたかと思いますが
緊急事態宣言の発令であまり外出できない今ご自宅でできることや髪が健康になるための
注意点をあげていきます。
✔︎ホームケアや注意点
・生活習慣の改善
・髪質に合ったシャンプーやトリートメント
・アウトバストリートメント
・頭皮ケア
・生活習慣の改善
トリートメントなどで失われたタンパク質や水分を補給して
パサついた髪に潤いやツヤを戻すことはできますが、
一度傷んでしまった髪はあとからどんなにケアしても、
完全に修復することはできません。
なので普段の生活習慣を改善することで健康で丈夫な髪が生えてくる
環境にすることもとても大事なので以下の5つの項目を参考にしてください。
①睡眠は5時間以上
髪の成長に成長ホルモンは欠かせないので1日5時間以上の睡眠を取ることが望ましいです。また夜10時〜夜中2時までが成長ホルモンのゴールデンタイムとされています。
②ストレスをためない
ストレスがたまると自律神経やホルモンバランスが乱れます。また、精神的だけでなく身体的ストレスも髪や頭皮に悪影響を及ぼします。ストレスはためないようにしましょう。
③タバコやお酒を控える
ニコチンは血管の血流を低下させます。頭皮の血流が悪くなると髪を作る細胞に栄養が行きわたらず髪が成長しづらくなります。またアルコールも血液中の栄養などを押しのけてしまうため頭皮に栄養が行きづらくなります。禁煙、禁酒が望ましいですがストレスになるかもしれないので少しでも量を減らしていきましょう。
④コレステロール値を上げない
コレステロール値が上がると血行不良を引き起こします。肉などに偏った食事ではなくタンパク質、ビタミン群、ミネラルなどバランスの良い食事を心がけましょう。
⑤適度な運動
適度なウォーキング、ジョギングは代謝を高め、血行を促進します。今はリモートワークも増えて座りっぱなしの方も多いかと思いますが1時間に1度は立つようにしましょう。全身の血流が良くなります。
[参考元:髪のお悩み解決BOOK]
これは頭皮環境を良くするので抜け毛予防にもつながります。
詳しくは以下の記事にも書いています。
・髪質に合ったシャンプーやトリートメント
結論から言うと、
オススメのシャンプーは
頭皮や髪に優しいアミノ酸系シャンプー
トリートメントは
・栄養成分(ex:加水分解ケラチン、グルタミン酸)
・安定剤(ex:乳酸、クエン酸)
・油性成分(ex:ジメチコン、スクワラン)
などが含まれているトリートメントです。
まずアミノ酸系シャンプーは洗浄力も優しく、適度に皮脂も落とし低刺激だからです。
ガシガシ洗うと逆に摩擦で傷むのでよく髪を濡らして
よく泡立ててから指の腹で優しく地肌を洗いましょう。
以下の記事ではシャンプーのことをさらに説明しています。
トリートメントは髪の栄養を補給する成分や髪を弱酸性にする安定剤、
表面のキューティクルをコーティングしてくれる油性成分が入っているものを選びましょう。
以下の記事ではトリートメントのことをさらに説明しています。
・アウトバストリートメント
お風呂上がりに使う「洗い流さないトリートメント」のことです。
お風呂でしたトリートメントにプラスアルファで栄養補給してくれますし、
髪費用面を油分の膜で覆ってくれるのでドライヤーなどの熱から
守ってくれます。
また、頭皮用の化粧水もオススメです。
✔︎頭皮用化粧水の特徴
・頭皮を保湿してくれる
・頭皮のターンオーバー(肌サイクル)を正常にしてくれる
・頭皮のニオイを抑えてくれる
これらの特徴があるので、お風呂上がりには
頭皮用化粧水+アウトバストリートメントをつけて頭皮マッサージをし、すぐ髪を乾かしてください。
頭皮マッサージは血行を高めることで頭皮環境を良くする効果があります。
また髪は濡れている状態はとてもデリケートで傷みやすく、地肌も濡れたまま放置すると雑菌が繁殖するのでなるべく早く乾かしましょう。
・頭皮ケア
先ほどのお風呂上がりにつける頭皮用化粧水やアウトバストリートメントも
頭皮ケアですがつけた後に「頭皮マッサージをする」ことも大事です。
✔︎ 頭皮マッサージの行程
①前頭部を上下に動かす
②側頭部を上下に動かす
③後頭部を上下に動かす
④頭頂部中心に指の腹で優しくたたく
全ての指の腹で頭頂部に皮膚を集めるように動かしてみましょう。
[参考元:髪のお悩み解決BOOK]
まとめ
まず髪が傷むとは、
キューティクルがはがれ落ちて髪内部の栄養が流れ出てしまっている状態のこと。
✔︎髪が傷む原因4つ
原因①:ヘアカラー、パーマによるダメージ
原因②:紫外線によるダメージ
原因③:熱によるダメージ
原因④:物理的ダメージ
✔︎髪のホームケア方法
・生活習慣の改善
・髪質に合ったシャンプーやトリートメント
・アウトバストリートメント
・頭皮ケア
自宅にずっといて人と会うことがなかったりすると、
髪のことが疎かになりがちかと思います。
本記事を読んでもらい、美容室に行けない時の家での毎日のケアがいかに
大事かわかっていただければ幸いです。