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このような悩みをもった方への記事です。
・違い①2剤の使い分け
・違い②配合されているアルカリ剤
・違い③カラーテクニック
・ホームカラーの手順と注意点3つ
結論から言うと、ホームカラーの方が髪は傷みます。違い3つを詳しく解説していきますね。
コロナ禍の今「美容室に行きたくても行けない」などでホームカラーをすることもあるかと思います。
具体的な注意点もありますので参考にしてみてください。
この記事を書いている僕は、
✂︎美容業界歴9年ほど
✂︎ヘアケアマイスターミドル取得
※ヘアケアマイスター:「毛髪診断が正しくできて処置・アドバイスもできる」美容資格
ホームカラーとサロンカラーの違い
詳しい違いは主に3つあります
①2剤の使い分け
②配合されているアルカリ剤
③カラーリングのテクニック
順に説明します。
①2剤の使い分け
「2剤」がホームカラーは1種類。サロンカラーはお客様の髪質・ダメージ度合いで使い分けています。
一般的な白髪染めやオシャレ染めなどのヘアカラーは「1剤」と「2剤」という薬剤を混ぜて作ります。
<ヘアカラー剤の主な成分>
1剤
・カラーの色味を決める「色素」
・髪を明るくするための「アルカリ剤」
2剤
・アルカリ剤と反応する「過酸化水素」
1剤と2剤を混ぜることで薬剤が化学反応を起こして髪に、
「浸透」→「ブリーチ(脱色)」→「発色」
という3つのことが起きて髪は染まっているんです。
また、2剤には濃度があって美容室では1.5%、3%、4.5%、6%などの種類があります。
日本の法律では6%までと決まっていて数字が大きいほど明るくする力が強いです。
必要以上の濃度はダメージにつながってしまいます。
美容室ではなるべくダメージが起きないように2剤の濃度を調整していますがホームカラーだと6%のみになっています。
②配合されているアルカリ剤
カラーをする時にツンとする独特のニオイがありますよね?
それは1剤に入っている髪を明るくするための「アルカリ剤」によるもの。
ホームカラーとサロンカラーのアルカリ剤の違いは以下にまとめました。
⚫︎ホームカラーのアルカリ剤
✔︎メリット
・ニオイによる刺激が少ない
✔︎デメリット
・髪や皮膚に残りやすい
・髪質によっては明るくなりにくい
⚫︎サロンカラーのアルカリ剤
✔︎メリット
・明るくするのに髪質の影響は受けにくい
・髪や皮膚に残りにくい
✔︎デメリット
・ツンとするニオイがある
ニオイによる違いでダメージにも違いがあるんです。
③カラーテクニック
ホームカラーは買った色味のみでカラーしますがサロンカラーは完全オーダーメイドで様々な色のバリエーションを作り出せます。
また、塗り方の違いも大きいんです。
1人で塗る場合と美容師が塗る場合ではもちろん仕上がりが変わります。
1人で塗る場合は色ムラや染まってないところがあったり人によってはアレルギーが出てしまう人もいるので注意が必要です。
パッチテスト(皮膚アレルギー試験)、アレルギーが出ないカラー剤や起きにくくする塗り方などの説明は以下の記事をご覧ください。
ホームカラーの手順
揃えればより染めやすくなります。
前準備
【ホームカラーの前準備】
①カラー剤
②ハケ
③ビニール手袋
④ビニールエプロン(ゴミ袋代用可)
⑤ヘアクリップ
⑥イヤーキャップ(ラップも可)
⑦汚れていいタオル
⑧フェイスクリーム(ワセリンなど)①〜④は市販に同封されてるものがあるので他のものもあると便利です✨
— ユウキ/美容師💈×髪ブログ (@haircare_yuki) May 21, 2020
①カラー剤〜④ビニールエプロン(ゴミ袋など)はホームカラーをする上で手や衣服が汚れないためにも必要
⑤ヘアクリップ
髪を分けて塗りやすくするため。
⑥イヤーキャップ
耳をカラー剤から守るため。(ない場合はラップを耳に巻く)
⑦汚れてもいいタオル
肌についたりカラー剤が飛んだ時に拭くため。
⑧フェイスクリーム
顔まわりや首回りに塗ることで肌を守ってくれる。
これらができたら染めていきましょう。
手順
【ホームカラー手順】
①クシでとかす
②ヘアクリップで4ブロックに分ける
③塗る
・白髪染めは白髪の多い場所から
・おしゃれ染めは襟足から→サイド→トップ④全体を塗れているかチェック
⑤放置(規定通り)
⑥しっかりすすいでシャンプー&トリートメント
よりムラなく染める場合です✨
— ユウキ/美容師💈×髪ブログ (@haircare_yuki) May 21, 2020
①クシでとかす
クシなどでとかさずにカラー剤を塗ってしまうと引っかかったり絡んだりする原因になる。
②ヘアクリップで4ブロックに分ける
1.写真のようにつむじの少し前から耳元まで
2.左右同じように分ける
3.両耳をつなげるように一直線に分ける
③塗る
「白髪染め」と「オシャレ染め」があり、それぞれ塗りはじめの箇所が変わってきます。
✔︎白髪染め
「白髪染め」はトップや生え際の白髪の目立つ箇所から塗っていきましょう。
白髪はカラー剤をはじきやすく染まりにくい毛だからです。そのあと毛先まで塗っていきます。
✔︎オシャレ染め
「オシャレ染め」は黒髪を明るくしたり、逆に暗くしたりする染め方です。
明るくする場合はえりあしから塗っていきましょう。
根元を1cmあけて、えりあしからつむじまで塗ります。次に左右の分けた部分も同じように塗ります。
根元をあけるのは頭皮の熱で染まりやすい部位なので最初に塗ると根元だけ明るくなってしまうからです。
根元をあけて毛先を全て塗り終えたら根元部分を塗っていきましょう。
特にこめかみやつむじがあるトップは染まりやすいので他より薄めに塗ってください。
暗くする場合は根元から毛先まで一気に塗ってしまいましょう。
④全体を塗れているかチェック
根元から毛先まで染めたら全体に塗り残しがないかチェック。これを怠るとムラが起きやすくなります。
⑤放置
ホームカラーの箱などに記載されている時間で放置してください。
大体20〜30分ほどです。細毛は染まりやすく、太毛は染まりにくい傾向にあります。
チェックして染まり具合いを確かめましょう。
⑥しっかりすすいでシャンプー&トリートメント
まず少しのお湯をつけて髪を揉みこむことでカラー剤が全体になじみやすくなりムラができにくくなります。
ただし頭皮が弱かったり、痛みがあった場合はすぐに流しましょう。
揉みこんだあと38℃以下のお湯で流してください。頭皮にしみるのを防ぐのとカラー剤の色味が落ちてしまうのを防ぐためです。
しっかりお湯で数分は流します。
カラーをすると髪はアルカリ性に傾きます。髪は弱酸性が一番安定するので弱酸性のアミノ酸系シャンプーで洗い元に戻しましょう。
髪を補修するため毛先にトリートメントも優しく揉みこみ少し時間を置いてから流してください。
流し終わった後はタオルでゴシゴシせず優しく拭く。拭いたあとは洗い流さないトリートメントをつけてすぐに乾かすのが大事。
ホームカラーの注意点3つ
意識して塗ってみてください。
【ホームカラーの注意点】
①肌に薬剤がつかないように
→薬剤が肌に付くと取れにくいのですぐ拭く②髪質で染まりに違いがある
→細毛は早く、太毛は染まるまで時間がかかるので定期的にチェック③髪は乾いてる状態で塗る
→濡れていると薬が垂れてくることアリちょっと意識してみてください😊
— ユウキ/美容師💈×髪ブログ (@haircare_yuki) May 21, 2020
①肌に薬剤がつかないように
カラー剤が肌につくと取れづらいので顔周りの生え際やえりあしを塗るときは注意しましょう。
ついてしまった時はなるべく早くコットンや汚れてもいいタオルで拭き取ってください。
時間が経つと取れづらくなってしまいます。
②髪質で染まりに違いがある
ホームカラーの規定時間があるかと思いますがあくまで目安時間ととらえてください。
先ほども触れましたが細毛の方は染まりやすく(明るくなりやすい)、太毛の方は染まりにくい(明るくなりにくい)です。
細毛の方で規定時間マイナス5分、太毛の方でプラス5分くらいでチェックしてみて染まっていたら流しましょう。
ただし規定より長い時間を置いてもカラー剤の反応する時間はおおよそ30分ほどなのでそれ以上は髪を傷めるだけ。
タイマーなどあると便利です。
③髪は乾いてる状態で塗る
濡れているとカラー剤が垂れてくることがあるので注意。
また全体が濡れていると塗った時にカラー剤が薄まるので染まりに影響します。
ただ髪の長い方は毛先は濡らしてなじませた方がいいと思います。
乾いていると内側にムラができやすかったりするので毛先は濡らして揉みこむようにするといいです。
まとめ
ホームカラーとサロンカラーの違いは
①2剤の使い分け
②配合されているアルカリ剤
③カラーリングのテクニック
でした。
ホームカラーの手順と注意点も説明させていただきましたがキレイに塗るのはやっぱり難しいですよね。
やはり美容師としてはキレイに染められて傷みも最小限に抑えられるサロンカラーが確実だと思います。
ですがいろいろな事情があるかと思いますので今回のホームカラーの手順と注意点が参考にになれば幸いです。
こんな時期だからこそカラーを楽しみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。